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-痴女・恵子-第5章 ~語れなかった恥辱~

痴女(39)「俊哉さんの看護を…」

【2017年9月】

「先にお風呂に入ろうか?」

「はい…。」

ラブホテルに入った男女が何をするのかは、ほとんど決まっていると思います。

私たちも、そのほとんどがする行為をこれから始めるのだと覚悟しました。

(きっと最初はお風呂でされるのね…。)

それも覚悟していました。

ただ、男の人には珍しく、先に私1人で浴びてきてと勧められました。

(お風呂だけは1人でゆっくりしたいと思うのかな…。)

そう理解して、先にシャワーを済ませました。

彼に抱かれくてホテルに来たわけではありませんが、恥ずかしい思いはしたくありません。

身体の隅々まで綺麗にし、少し長めにシャワーも浴びてバスルームを出ました。

「俊哉さん、どうぞ…。」

バスローブに身を包んで出ると彼はベッドに横たわってスマートフォンを観ていました。

「よしっ!」

そう言うと彼は私には目もくれずにバスルームに向かいます。

別に期待をしていたわけではありませんが、大抵の男性はこの姿に欲情し、何かをしてくることがほとんどでした。

(もしかして、緊張してるのかな?それとも、私の事が好みじゃないのかな?)

いずれにしても、嫌になるようなセックスを求められる雰囲気はありませんでした。

今夜の私は、一言で言ってしまえば、家に帰りたくないだけでした。

もし相手がいなければ、スパやビジネスホテルに泊まっても良いとすら思っていました。

(私の気持ちが不純過ぎるから、俊哉さんもそうなのかもね。)

何もされないということはないと思いますが、長年連れ添った夫婦のように、1回だけしてあとは就寝、そんな感じで夜が終わるかもと思っていました。

しかし、それはあまりに浅はかでした。

男性に共通する事ですが、シャワーはあっという間に終わりました。

「お待たせ。」

そう言うとベッドに腰掛けている私の隣に座ってきました。

彼も備え付けのバスローブ姿です。

「続き、するよ?」

(キス?)

肩を抱き寄せられ、彼のキスに応えます。

「ん、んっ、んっ、あっ、んっ…。」

唇を合わせながら、舌を口内に入れてくる彼。

キスに弱い私は、すぐに頬を紅潮されていたと思います。

自然に身体の準備も整います。

それを感じとったようにさらに舌がねじ込まれ、私の舌を絡めとっていきいます。

(ああっ、それ、いいっ…。)

彼の舌に引き寄せられ、彼の口内で愛撫される私の舌。

私が男性のペニスを咥えているときのように、私の舌が彼の唇で何度も扱かれています。

「ん、んんっ…。」

腕にしがみついているので、快感で震えているのが彼にも伝わっていきます。

「恵子さん、感じてる?」

舌を離し、絶対にわかっている事を俊哉さんが尋ねてきます。

「は、はい…。」

「恵子さんはやっぱりエッチなんだね、そんな顔してさ。」

そんな顔とは、牡を欲してうっとりしている表情だったと思います。

「恵子さん、これ、触って…。」

彼の視線が、下の方をチラッと向きます。

(これ、ね…。)

牝を堕とすため、凶器のように硬くなったものが、彼の下腹部にあると思いました。

ゆっくり頷くと、彼の太ももから股間へ、少しずつ手を動かしていきます。

そしてついに男性のあるべき部分に到達しました。

ただ、そこは、私の想像とは少し違っていました。

(あれ?)

いつもなら、間違いなく硬いものがそこにはあるはずでした。

「俊哉、さん?」

「わかる?勃起してないでしょ?」

なんとも返事がし難い状況でした。

「…。」

「立たないわけじゃないんだ。ただ、もう少し刺激が欲しいんだよね…。」

(お口で?)

「はい…。」

そう返事をして、彼の股間へ顔を埋めようとします。

「あっ、違うよ。それはまだいいよ。」

「えっ?」

自分からフェラチオをしようとしたことに、思わず赤面してしまいます。

「して欲しいことはね、これを着けて欲しいんだ。」

そういうと彼はベッドの影からあるカゴを取り出してきました。

「えっ、なに?」

その中にはビニール袋に入った様々な衣類がありました。

「俺、全裸って興奮しないんだよね。」

そう言って取り出したものは誰でもそれとはっきりわかる衣類でした。

「それって…。」

「そう、セーラー服だよ。それとこっちはナース。バニーなんてのもあるよ。」

嬉しそうに見せびらかす彼に、恐怖を感じました。

「それ、どうしたの?」

一緒に歩いているとき、彼のバッグはビジネスバック1つでした。

とてもその中にこれだけのものが入っていたとは思えません。

「ホテルのレンタルだよ。恵子さんがシャワー浴びてるときに借りておいたんだ。まだまだ種類はあるから、別のが良かった借りるよ。」

そう言って見せられたパンフレットには、色違いのセーラー服やブレザー、警察の制服、どうやって着るのかもわからないような全身網目のほでぃスーツなど、様々なものが掲載されていました。

「えっ、ちょっと、これ、私が着るの!?」

これまで色々な痴態を強要されてきましたが、それは大抵の場合、快楽やお酒で意識混濁になってからされたことがほとんどでした。

意識もはっきりとし、しかもまだ冷静に近いときにこんな要求されても、とても素直に受け入れることはでした。

「大丈夫、恵さんに合うようにLサイズを選んだよ。」

「そういう事じゃなくて…。知ってます?私、もう41歳ですよ。こんなの若い子なら似合うと思うけど、私なんてとても無理ですよ。」

年齢に関係なく着られる服もありましたが、1つでも着てしまったら次の要求されるのは明らかでした。

(そんな恥ずかしいこと、絶対無理よ…。)

普通に考えれば、もっといやらしいことをされ続けてきました。

服を着替えるくらいは、それらに比べたら、全然楽ではあったと思います。

ただ、そんな年甲斐ものない姿をさらしてしまう自分を想像すると、とても彼の要求は飲めませんでした。

「ダメなの?せっかく借りたんだよ?」

「ダメですよ。そんなの恥ずかしいです…。」

「その恥ずかしがる恵子さんを俺は見たいんだよ。」

「ダメですよ…。」

そんな押し問答が10分以上は続きました。

そして、ついに決着が付きました。

「もぅ…。」

両手を合わせてお願いする彼に、私は折れるしかありませんでした。

彼のお願いする姿に負けたというよりも、これ以上の拒否が取返しの付かない事態に発展するかもしれません。

(翔悟みたいに豹変される方が、怖い…。)

結局、年齢的にあまり不自然ではない、看護師さんの制服ということで渋々承諾しました。

「あっ、ここでは着替えないでね。俺の見えないところで着替えてね。」

「は、はい…。」

(この人、きっと、へんたいなんだ…。)

私が承諾してからの彼の目は明らかに先ほどまでとは違っていました。

「あっ、それと、これも着けてきてね。」

着替えようとバスルームへ向かおうとする彼から、小さな白い布切れを渡されました。

「はぁ…。」

着替える最中、何度もため息が出ました。

(よく相手を知らないで会うと、こういう目に合うってことよね…。)

鏡に映る異様な自分の姿を見ると、夫と息子を裏切り、不貞の限りをしている自分への罰なのだと思い知らされました。

ただ、1人だけはその姿に歓喜していました。

「着替えましたよ。」

「じゃあ、ゆっくりこっちに来て!」

恥ずかしさに耐えながら、ゆっくりとベッドルームへ入っていきます。

「おおっ!!」

私の姿を確認するやいなや、大きな歓声を上げて、彼は寄ってきました。

「やっぱり思った通り!すっごく似合ってるよ。」

私の周りをぐるぐると回りながら、舐めまわす様に彼が確認します。

「下も履いてきた?」

「あっ、はい…。」

彼に渡されたものは白のショーツでした。

(どうせすぐに脱がすのに…。)

そんな事を思いながらも、この程度ならと、身に着けてきました。

「よし、じゃあ、さっきの続きしようか?」

「さっき?」

首を傾げる私に、彼はバスローブの紐をほどき、私に向かって下半身を露わにしました。

(うそっ!?)

そこには、先ほどまでの彼からは想像出来ないものが、隆々と反り返っていました。

「咥えて!」

痴女(39)「俊哉さんの看護を…」

腰に手を当て、仁王立ちとなって私を待ちます。

そんな彼に引き寄せられるように、私の口は彼の性器へと向かっていきました。

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