(や、やっべぇ…。俺、何考えててんだよ!)
母さんで、勃起しそうになった。
「ああん、もぅ、ほら、ゆうちゃん、襟が折れてる!ちょっと、こっちきて!」
子供の身だしなみを整える母親。
きっと、どの家庭でも普通に行われている、ありふれた朝の光景なのだろう。
しかし、目の前の光景は、ありふれてはいないはず。
僕の身長は母さんより大きい。
母さんは、お母さんたちの中では一番背が高い。
それが遺伝したお陰か、僕も中学からグングン伸びて、中二くらいでは母さんに追いついた。
そして今は、そんな母さんを見下ろせるくらいになっていた。

「ほら、ボタンもここ外れそう。お母さん、朝は忙しいんだから、これくらいは自分でしっかりしてよね。」
何かぶつぶつ言ってるが、もうそれどころではなかった。
(今日は薄い青…。しかも、谷間が…。)
学校の友達が見たら泣いて喜びそうな景色を僕は特等席で見ている。
(こんなの、意識しない方が無理だよ。)
ずっと自分に言い聞かせていたが、母さんはお構いなしに立ち入ってくる。
僕の、男の領域に、だ。
(あっ、まずい!)
「母さん、いいよ。そろそろ行くから。じゃあ、いってきます!」
「あっ、もぅ、気をつけてね!」
(気をつけるのは母さんだよ…。)
あの光景を見続けていたら、本当に事故を起こしてしまうところだった。
母さんで勃起するという大事故。
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